トーマス・ブレーキストンとは、1832(天保3)年12月27日 - 1891(明治24)年10月15日、イギリス出身の軍人で、貿易商・探検家である。
日本に滞在し、津軽海峡における動物学的分布境界線の存在を指摘、のちにブラキストン線と命名された。
1861(文久元)年、函館で揚子江探検の成果をまとめた後、一旦帰国する。
その後、シベリアで木材貿易をすることを思い立つがロシアの許可が得られず断念。
北海道へと目的地を変更し、1863(文久3)年、再び函館を訪れ、日本初となる蒸気機関を用いた製材所を設立したが、輸送手段が未開発であったため頓挫する。
箱館戦争を経て1867(慶応3)年、友人とともにブラキストン・マル商会を設立、貿易商となる。
この間、鳥類の調査研究を行ない、北海道を中心に千島にも渡っている。
ブレーキストンが北海道で採集した鳥類標本は、開拓使に寄贈され、現在は北海道大学北方生物圏フィールド科学センター植物園が所蔵している。